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[ 2024/04/24 06:06 | ]
ジャンプ管理
まのさんが考察されていた(その1その2)ので便乗しての考察記事。
現状での採用状況は良く分からないのですが着地点予測を開発していたときにジャンプ制御についても触れていたのでそのときの所感から書いています。

まのさんが挙げたように技術としては4種類ありますが、射撃制御のためにジャンプ前半ではまだメインルートを通りたいという場合、2種類の機能に分けて考えるとその組み合わせは3パターンになるんじゃないかと思います。
2種類の機能というのは以下の2つです。

A.メインルートから監視ループに入る判断
B.監視ループから同期して出る判断

AとBの間、それとBのあとにジャンプ中の判断や分岐を行います。



○Z軸監視型(Z軸監視+Z軸監視)
A.自機がジャンプ中かつZ軸が new < old でループに入る
B.new >= old でループから出て定数フレーム後に行動する。
下降中から毎フレーム監視を行い、着地動作の開始とともに事前判断が可能です。

○動作監視型(速度監視+動作監視)
A.自機がジャンプ中かつ自機速度が一定以下でループに入る
B.自機がジャンプ状態でなくなったら定数フレーム後に行動する。
着地動作の開始とともに監視を行い、行動可能な少し前で処理が戻ります。

○キャンセル試行型(速度監視+キャンセル試行)
A.自機がジャンプ中かつ自機速度が一定以下でループに入る
B.キャンセルが成立したら即時行動する。
着地動作の開始とともに監視を行い、行動可能ならブレークします。



評価すべきポイントはチップ数、確実性、処理時間、判断のしやすさといったあたりでしょうか。


■チップ数
×Z軸監視 ○動作監視 ○キャンセル試行
Z軸監視は2箇所で高度を比較するため計算コストが高くなります。
動作監視とキャンセル試行ではAのループに入る判断は同じですが、
着地動作中に発生した被弾を別のところで処理するなら
ジャンプ以外でブレークする動作監視型がもっとも省チップになりそう。


■確実性
×Z軸監視 △動作監視 ◎キャンセル試行
Z軸監視と動作監視では、待機フレームの定数部分が機動性により変化します。
冷却装置や修復装置を起動中は、1フレーム前後、動作が遅延します。
積載率130%がデフォだったCHPとくらべて機動性が下方変化しやすく
遅延が発生しやすくなっています。
Z軸監視では、斜面への着地は即座に高度変化が0にならないことがあります。
小数精度向上の副作用で、この遅延もCHPより発生しやすくなっています。


■機体動作の安定性
○Z軸監視 ○動作監視 ×キャンセル試行
キャンセル試行型では同期のためにガードキャンセルを用いると射撃もキャンセルしてしまうという弱点があります。
ガードのかわりに移動を用いると、旋回ジャンプの余勢を殺しきれずに次のジャンプで旋回しすぎてしまうことがあります(最速でやってもガードと移動では差が出る)。とはいえこれはZ軸監視や動作監視でも起こりますが。
CHPではジャンプ射撃16発=ジャンプ1回+16発射撃で、ジャンプが実質終わっているにもかかわらず射撃が終わるまでジャンプと判定されていたのに対し、エクサの動作監視ではジャンプ状態が無意味に継続する心配はありません。


■処理時間
×Z軸監視 ○動作監視 ○キャンセル試行
Z軸監視では下降中の処理が制限されOP面で長時間無防備になると同時に、着地後も射撃が開始できないため射撃頻度の低下を招きます。
また、有効な処理時間が与えられなかった場合(対ミサイル動作などの割り込みから帰還して着地動作の途中からZ軸監視を始めてしまった場合)定数待機の部分を短縮できずに再ジャンプが遅延することがあります。


■判断のしやすさ
○Z軸監視 ○動作監視 ×キャンセル試行
Z軸監視は上昇中と着地後の同期の後に長い判断時間があります。
上昇中に判断する場合は情報が古くなりやすく、同期後に判断する場合はフレーム同期を維持する必要があります。
動作監視は同期前に長い判断時間、同期後に短い判断時間があります。
機種によっては同期後の判断時間は短すぎるかもしれません。
キャンセル試行は同期前に長い判断時間がありますが、同期後はほとんどありません。



さて、比較が終わりました。
エクサになってからの仕様変更の影響もあり、動作監視がもっともバランスがいいのではないかと思います。
確実性ではだんぜんキャンセル試行型、判断のしやすさでは(難産にはなるだろうけど)Z軸監視に軍配が上がりますが、これらは欠点が目立ちます。

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[ 2011/12/12 01:53 | Comments(0) | 未選択 ]

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